環境

[1304] Modelling for AMD treatment considering surface complexation forming on aluminum hydroxide

^〇榊原泰佑¹, 鈴木慎哉¹, 所千晴², 迫田昌敏³ (1.早稲田大学大学院, 2.早稲田大学, 3.JOGMEC)

司会: 鈴木 祐麻 (山口大学)

Keywords:坑廃水処理, 水酸化アルミニウム, 表面錯体モデル

酸性坑廃水中に存在する亜鉛，カドミウム，ヒ素などの有害金属は，一般的にFe塩やAl塩との共沈作用を利用して処理されている。効率的な共沈処理を行なうためには，その除去特性の定量的把握が必要であるが，特にAl塩による除去に関しては定量的な検討例が少ない。そこで，本研究ではAl塩による有害金属の処理能力に注目し，酸性坑廃水処理を定量的に表現可能な新規モデルの構築を目的とした。本研究ではまず，酸性坑廃水処理で発生するような低結晶性の水酸化アルミニウム沈殿を作成して表面物性を調査し，比表面積を測定した。この比表面積から求められた交換容量と，水酸化アルミニウムに対するH⁺，OH^-およびZn(II)やCd(II)をはじめとする有害金属の表面錯体形成に関して，文献を基に定量モデルを作成した。得られたモデルを，水酸化第二鉄に対する表面錯体形成を考慮した既往の定量モデルに組み込み，これを新規モデルとした。次に，実鉱山廃水に対してビーカー試験にて共沈処理を実施し，pHごとの有害金属の除去特性を求めた。この結果と本研究で得られた新規モデルの計算値を比較したところ，既往の定量モデル以上の再現性を確認することができた。