09:30 〜 09:45
[2203] 複合酸化物を経由する白金族金属の新規溶解プロセス -触媒材料への応用-
司会: 芳賀 一寿 (秋田大)
キーワード:白金, パラジウム, アルカリ金属, 複合酸化物, 塩酸, 溶解特性
白金族金属(PGM)の回収における溶解プロセスでは、王水や塩酸-塩素ガス等の強力な酸化剤を含む酸が用いられているが、これらの酸化剤は腐食性・有毒性が極めて高いという問題がある。我々は有毒な酸化剤を用いることなくPGMを溶解させるため、PGMを含む複合酸化物を塩酸に溶解するプロセスを提案している。本研究では、複合酸化物を経由するプロセスが触媒材料に対しても有効か検討した。PGM含有複合酸化物は、PtおよびPd担持触媒とアルカリ金属塩を空気中で焼成することにより調製した。焼成試料の粉末X線回折プロファイルから、触媒中のPtおよびPdがアルカリ金属と複合酸化物を形成したことがわかった。PGM含有複合酸化物として、Li2PtO3, Na2PtO3およびLi2PdO2の生成が確認できた。また、焼成に伴い担体であるアルミナもアルカリ金属と反応したことがわかった。反応後のAl相はLiAlO2およびNaAlO2に同定された。塩酸による溶解試験の結果から、複合酸化物中のPtおよびPdは塩酸に容易に溶解できるとわかった。以上の結果から、複合酸化物を経由する溶解プロセスは触媒材料に対しても有効だとわかった。
講演PDFファイルダウンロードパスワード認証
講演集に収録された講演PDFファイルのダウンロードにはパスワードが必要です。
現在有効なパスワードは、[資源・素材学会会員専用パスワード]です。
※[資源・素材学会会員専用パスワード]は【会員マイページ】にてご確認ください。(毎年1月に変更いたします。)
[資源・素材学会会員専用パスワード]を入力してください