一般社団法人資源・素材学会 平成27(2015)年度 春季大会

講演情報(2015年2月24日付)

一般講演

リサイクリング

2015年3月28日(土) 09:00 〜 12:00 第2会場 (千葉工業大学)

司会: 芳賀一寿 (秋田大),広吉直樹 (北大)

09:30 〜 09:45

[2203] 複合酸化物を経由する白金族金属の新規溶解プロセス -触媒材料への応用-

粕谷亮1, 三木健1, 森川久1, 多井豊1 (1.独立行政法人 産業技術総合研究所 中部センター)

司会: 芳賀 一寿 (秋田大)

キーワード:白金, パラジウム, アルカリ金属, 複合酸化物, 塩酸, 溶解特性

白金族金属(PGM)の回収における溶解プロセスでは、王水や塩酸-塩素ガス等の強力な酸化剤を含む酸が用いられているが、これらの酸化剤は腐食性・有毒性が極めて高いという問題がある。我々は有毒な酸化剤を用いることなくPGMを溶解させるため、PGMを含む複合酸化物を塩酸に溶解するプロセスを提案している。本研究では、複合酸化物を経由するプロセスが触媒材料に対しても有効か検討した。PGM含有複合酸化物は、PtおよびPd担持触媒とアルカリ金属塩を空気中で焼成することにより調製した。焼成試料の粉末X線回折プロファイルから、触媒中のPtおよびPdがアルカリ金属と複合酸化物を形成したことがわかった。PGM含有複合酸化物として、Li2PtO3, Na2PtO3およびLi2PdO2の生成が確認できた。また、焼成に伴い担体であるアルミナもアルカリ金属と反応したことがわかった。反応後のAl相はLiAlO2およびNaAlO2に同定された。塩酸による溶解試験の結果から、複合酸化物中のPtおよびPdは塩酸に容易に溶解できるとわかった。以上の結果から、複合酸化物を経由する溶解プロセスは触媒材料に対しても有効だとわかった。

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