鉱物処理

[2303] 微粒モナザイトのマイクロバブル浮選に関する基礎的研究

^〇日下英史¹, 北谷卓也¹, 陳友晴¹, 楠田啓¹, 馬渕守¹ (1.京都大学)

司会: 三木 一 (九州大学)

キーワード：レアアース鉱物, マイクロバブル浮選, ザンセート, エロフロート

レアアース低品位鉱床の開発を可能にならしめる超微粒子選鉱技術の開発が望まれている中で、本研究室では一連の研究において、超微粒レアアース鉱物のマイクロバブル浮選の適用可能性について調査を行ってきている。今回は、レアアースイオンとザンセート系あるいはエロフロート系捕収剤イオンとの親和性に着目し、代表的なレアアース鉱物であるモナザイトの-10 μm微粉砕産物のマイクロバブル浮選挙動に及ぼす同捕収剤の効果を検討した。まず始めに、pH 7.3-7.9の中性pH領域でエチルザンセート（EtX）を捕収剤として用いた場合、EtXの添加濃度の増加に伴ってマイクロバブル浮選浮上率も増大する傾向が確認された。EtXとモナザイト表面のレアアースサイトにおける表面化合物形成が粒子の疎水性化に寄与し、この粒度のモナザイトもマイクロバブルにより浮上可能となったと考えられ、レアアース鉱物微粒産物の捕収剤選定に重要な指針を与えるものと思われる。