11:15 〜 11:30
[2308] 鉱石から採取した集積菌の銅浸出能力評価
司会: 日下 英史 (京都大学)
キーワード:バイオリーチング, 黄銅鉱
本研究では、45°Cで黄銅鉱精鉱のバイオリーチング試験を実施し、銅浸出に適する条件と菌種の解析をした。試験には、鉱石から採取した集積菌(MC1)とAcidithiobacillus caldus (At.caldus)を用いた。そして、浸出液はpH1.0希硫酸(条件1)、pH1.0希硫酸+元素硫黄(条件2)、除チオ硫酸ATCC1995培地(条件3)、除チオ硫酸ATCC1995培地+元素硫黄(条件4)である。1回目の試験では、条件3のMC1が銅の浸出が最も高く、2回目の試験では、条件3のAt.caldusが銅の浸出が最も高かった。条件4では浸出が進まなかった。さらに、試験後の浸出液から菌を集菌し、DGGE法で菌種を解析したところ銅浸出が高かった条件には、1回目と2回目のどちらにもAt.caldusとSulfobacillus thermosulfidooxidansの2種の菌が見られた。今回の結果から、銅精鉱から銅浸出を高めるには、菌は1種だけではなくAt.caldusとS. thermosulfidooxidansの2種の菌の混合が適し、元素硫黄の添加は浸出を阻害すると示唆された。
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