09:45 〜 10:00
[3101] 銅のアノード分極におよぼすニッケルおよび硫酸イオン添加の影響
司会: 佐々木 秀顕 (東京大学)
キーワード:銅電解精製, 不純物, 銅アノード, 不動態化, ニッケル
銅製錬においては資源有効活用の観点からリサイクル原料の利用が進められている。それに伴い粗銅中に含まれるリサイクル原料由来の不純物がアノードの不動態化など電解精製プロセスに悪影響を与えることが予想される。本研究では不純物としてニッケルに着目しアノードの分極挙動を調べた。
電解浴にNiSO4を添加した場合と銅アノードにNiを添加した場合について、それぞれのアノード分極挙動を比較した。どちらも分極曲線の勾配が減少しアノード溶解の阻害が示唆された。電解浴、アノードともに添加した場合、どちらか一方への添加に比べてより勾配が減少し、浴添加とアノード添加では分極挙動に与える影響が独立であると考えられた。電解浴にNa2SO4を添加した場合の分極挙動はNiSO4を添加した場合と一致した。電解浴中のCuSO4をNiSO4およびNa2SO4で一部置換した場合、分極挙動には変化が見られなかった。これらのことから浴中の硫酸イオンがアノード溶解を妨げる主因であると考えられた。
電解浴への添加はNi2+ではなく硫酸イオンによって、アノードへの添加はアノード中のNiによって、アノード溶解が阻害されていると考えられる。
電解浴にNiSO4を添加した場合と銅アノードにNiを添加した場合について、それぞれのアノード分極挙動を比較した。どちらも分極曲線の勾配が減少しアノード溶解の阻害が示唆された。電解浴、アノードともに添加した場合、どちらか一方への添加に比べてより勾配が減少し、浴添加とアノード添加では分極挙動に与える影響が独立であると考えられた。電解浴にNa2SO4を添加した場合の分極挙動はNiSO4を添加した場合と一致した。電解浴中のCuSO4をNiSO4およびNa2SO4で一部置換した場合、分極挙動には変化が見られなかった。これらのことから浴中の硫酸イオンがアノード溶解を妨げる主因であると考えられた。
電解浴への添加はNi2+ではなく硫酸イオンによって、アノードへの添加はアノード中のNiによって、アノード溶解が阻害されていると考えられる。
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