資源・素材2015(松山)

講演情報

一般講演

湿式素材プロセッシング

2015年9月8日(火) 13:00 〜 15:45 第8会場 (EL35)

司会:成田弘一(産総研), 佐々木秀顕(東京大学), 高崎康志(秋田大学), 八木俊介(大阪府立大学)

13:15 〜 13:30

[1813] 塩酸浴中における塩化銅錯イオンの分布

打越雅仁1 (1.東北大学)

司会:高崎康志(秋田大学)

キーワード:銅, 塩酸浴, 錯イオン, 吸収スペクトル, 主成分分析

高純度金属は、金属本来の性質を知る上で欠くことのできない重要な材料である。これまで様々な方法で高純度化が図られてきたが、最も成功した方法の一つに塩酸浴を用いた陰イオン交換精製法がある。従来、陰イオン交換精製法による精製効果は、不純物量によらず、つねに一定であると考えられてきた。しかしながら、出発原料に多く含まれる不純物の除去効率は大きく、少ない不純物のそれは小さいことが明らかとなった。また、基礎反応である陰イオン交換反応においても、一定であるとされてきた平衡分配係数が金属イオン濃度依存性を持つことが指摘されている。そこで、陰イオン交換反応の素過程を明らかにし、精製工程の再検討・最適化を図ることとした。陰イオン交換反応は、溶液中の陰イオンが官能基に配位する陰イオンと交換する反応である。塩酸浴から金属イオンを吸着させる場合、溶液中での金属錯陰イオンの分布に依存する。そこで、モデルとして銅を選択し、銅の塩酸浴中でのイオン種の分布の塩酸濃度依存性を調査した。銅–塩酸溶液の吸収スペクトルを測定し、主成分分析法の一つであるMCR-ALS法を用いて解析を行った。


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