高温素材プロセッシング

[3806] Evaluation of Crystallization Behavior of Molten Slags Characterized by Electrical Capacitance Measurement

原田祐亮¹,^○齊藤敬高¹, 中島邦彦¹ (1.九州大学大学院工学研究院材料工学部門)

司会:夏井俊悟(北海道大学)

Keywords:結晶化挙動, スラグ, 電気容量, 攪拌効果, 結晶化率

金属製錬おける高温冶金プロセスにおいて，溶融スラグは鉱石の脈石成分およびフラックスを主成分とし，プロセスの温度によって均一融体から固液共存領域を経て固化体へとその物理的状態を変化させる．すなわち結晶化である．また，製錬プロセスにおいてスラグの結晶化は熱的もしくは力学的非平衡下で進行する非常に複雑な相転移現象である．しかしながら，従来行われてきたルツボによる熱処理やHot-Thermocouple法と行った結晶化に関する研究においては，それらの影響が十分に考慮されていなかったのが現状である．そこで本研究においては，溶融スラグと晶出した結晶における誘電率の差を利用し，電気容量を測定することによって，熱的もしくは力学的非平衡下における溶融スラグの結晶化挙動を系統的に調査した．また，同様の手法によって溶融スラグ中における結晶の割合，いわゆる結晶化率を定量化する試みも行った．