[P-03] Immobilization of fluorine by thermal degradation of fluoropolymers with metalic oxide
Keywords:PTFE, 熱分解, フッ素固定化
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)はフッ素系樹脂の需要の60~70%を占めている。PTFEは耐熱性・撥水性に優れており、調理器具のコーティングなどに利用されている。しかし、フッ素加工された調理器具が焼却処分され高温加熱した際、HFなどの有害なフッ化物が生成する。本研究では、PTFEの熱分解実験を行い、その際に生じる分解生成物を分析した。また、フッ化物を固定するためにCaCO3を添加し、その添加量や加熱温度を変えたときのフッ素の固定率について調査した。CaCO3添加量を増やすとHFの生成量が低下し、残渣中のCaF2生成量が増加した。これは、PTFEの熱分解によって生成したHFとCaCO3が反応して、CaF2が生成したためと考えられる。CaF2としてのフッ素固定率は15~45%で、CaCO3の添加によるフッ素の固定率は高かった。また、PTFEはテトラフルオロエチレン(C2F4)の重合体であるため、熱分解するとC2F4やC3F6などの有機フッ化物が生成し、その中でもC2F4の生成量が最も多いことが知られている。加熱温度が高くなると有機フッ化物全体の生成量は大きくなった。
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