鉱物処理

[PY-70] Effect of sodium sulfite on the floatability of ultrafinely-ground sulfide ores in microbubble flotation

^○濱口祐士朗¹, 日下英史¹, 陳友晴¹, 楠田啓¹, 馬渕守¹ (1.国立大学法人 京都大学 大学院 エネルギー科学研究科)

Keywords:マイクロバブル浮選, 複雑硫化鉱, 亜硫酸ナトリウム, 黄鉄鉱

複雑硫化鉱中の金属品位は年々低下の一途を辿っている。低品位鉱から有用金属を効率よく分離するためには単体分離のための微粉砕が必要となる。当研究室では、数μm程度の微粒子にも有効なマイクロバブル浮選（MBF）を省エネルギー型の分離技術として着目しており、上述のような超微粒硫化鉱物に対してMBFの適用可能性についての検討を行ってきた。本研究ではMBFによる微粒な単体硫化鉱物の浮上挙動に及ぼす亜硫酸ナトリウム（Na₂SO₃）の影響について基礎的な検討を行った。単体黄鉄鉱を数μm程度に微粉砕して実験に供した。Na₂SO₃添加濃度50 ppm、アミルザンセート（AmX）添加濃度6.3 ppm一定条件下において溶液pHが浮上率に及ぼす影響について検討した結果、pHが酸性からアルカリ性側に増加するにしたがって黄鉄鉱の浮上率は緩やかに減少し、pH 7.3以上に増加すると急激に低下する傾向が認められた。Na₂SO₃無添加、AmX添加濃度6.3 ppm一定条件下において溶液pHが浮上率に及ぼす影響について検討した結果と比較したところ、Na₂SO₃添加した場合の方が、pH5以下の強酸性条件化おいて、より顕著な抑制が認められた。