一般社団法人資源・素材学会 平成28(2016)年度 春季大会

講演情報(2016年2月29日付)

企画講演

高温プロセスによる新素材の展開

2016年3月28日(月) 13:00 〜 17:05 第1会場 (東京大学)

司会:武部博倫(愛媛大学), 野瀬嘉太郎(京都大学), 小俣孝久(大阪大学)

16:05 〜 17:05

[1105] フラックス法による環境・エネルギーデバイス用結晶粒子・結晶薄膜の創成

手嶋勝弥1,2, 是津信行1,2 (1.信州大学環境・エネルギー材料科学研究所, 2.信州大学工学部環境機能工学科)

司会:小俣孝久(大阪大学)

キーワード:フラックス法, フラックスコーティング法, 結晶薄膜, 環境・エネルギー材料

フラックス法は溶液からの結晶育成プロセスの一種であり,溶液の過飽和度を制御することで単結晶を育成できる.出発原料組成(溶質,溶媒=フラックスなど),温度あるいは時間などの条件を変化させることで,さまざまな結晶種を育成できるきわめて簡便なプロセスである.目的物質の融点よりもはるかに低い温度でその結晶を育成できる,あるいは熱歪みの無い結晶を育成できるなどの特長をもつ.ただし,フラックスの選択をはじめ,レシピの決定は経験や知見に頼っているため,学理の体系化が今後の課題である.当研究室ではこれまでの知見をもとに,きわめて多岐にわたる結晶粒子を育成してきた.一部では独自の制御因子を提案し,結晶を育成している.また,第一原理計算なども活用し,化学ポテンシャルなどを軸とした相図を作成し,実験系との比較も開始している.さらに最近では,古典的なフラックス法を展開し,結晶薄膜(結晶層)を作製するプロセスとして『フラックスコーティング法』を提案している.本研究では,これまでの知見や独自の制御因子をもとにした結晶育成を紹介するとともに,フラックスコーティング法による結晶薄膜形成のホットトピックスに触れる.

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