14:45 〜 15:00
[1509] 水とCO2を用いた原位置岩盤水圧破砕実験
司会:伊藤高敏(東北大学)
キーワード:水圧破砕, アコースティックエミッション, 原位置実験, 二酸化炭素地中貯留, 断層面解析
水圧破砕技術の進歩はシェールガス・シェールオイルなど非在来型化石燃料資源の開発に大きく寄与しており,近年圧入流体にCO2を用いる水圧破砕法が注目されている.室内実験において水圧破砕の破壊メカニズムはせん断型が支配的であるという報告がなされている.しかし,既存き裂の存在や地盤の応力状態により破壊現象が複雑化する原位置岩盤における破壊メカニズムは依然として研究の余地が残されている.そこで本研究では水圧破砕の破壊メカニズムを検討するため,水とCO2を圧入流体とした原位置岩盤での水圧破砕実験を実施した.実験中には水圧破砕き裂の発生・進展に伴う微小弾性波動(Acoustic Emission(AE))を観測した.AEの振幅情報,初動極性の解析結果により,破壊の大きさやそのメカニズムを推定した.その結果,水,CO2によらず,新規き裂が造成される最初の破壊では引張破壊型のメカニズムが見られた.また,その後のき裂の進展においては,岩盤内の既存き裂に流体が浸透することで起こるせん断型の破壊イベントが支配的になる傾向が見られた.
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