一般社団法人資源・素材学会 平成28(2016)年度 春季大会

講演情報(2016年2月29日付)

一般講演

リサイクル

2016年3月28日(月) 13:00 〜 17:00 第6会場 (東京大学)

司会:林直人(産総研), 和嶋隆昌(千葉大学), 伊藤真由美(北海道大学)

13:00 〜 13:15

[1601] 廃小型家電からの基板実装部品剥離における加熱粉砕の有効性

高橋知大1, 大和田秀二1, 所千晴1, 老田正道2, 太田洋文 (1.早稲田大学, 2.三井金属鉱業株式会社 金属事業本部 技術部)

司会:林直人(産総研)

キーワード:廃小型家電, 加熱粉砕, 部品剥離, 接着強度, 金属分配

電子基板に使用されている実装部品の中にはレアメタルを含む多くの金属類が使用されている。過去の研究では携帯電話等に粉砕・物理選別を施すことでこれら金属類の濃縮を行なった。その粉砕段階では,2段階粉砕を採用した。1段目粉砕では基板を筐体から非破壊で取り出すことを目的とし,2段目粉砕で基板から部品を非破壊で剥離することを目的としている。本研究では廃デジタルカメラに対し上記の2段階粉砕と,2段目粉砕にてはんだを融点前後に加熱し,部品類の非破壊剥離に効果的な粉砕に改良した2段階粉砕を行なった。また,部品と基板の接着強度を常温時と加熱時それぞれ調査し,同時に粉砕時に部品に加わる応力を算出することで加熱粉砕における最適な粉砕条件を決定した。そして,各粉砕段階において基板脱離率・部品剥離率を用いて粉砕の評価を行ない,さらにふるいわけによる金属の分配挙動を常温粉砕と加熱粉砕において比較を行なうことで加熱粉砕の有効性を示した。そして上記の加熱炉を組み込んだ2段階目粉砕のパイロットプラントを建設し,廃ルータ・廃PCサーバに対し同様の2段階粉砕を行ない基板脱離率および部品剥離率が良好な値であることを確認した。

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