一般社団法人資源・素材学会 平成28(2016)年度 春季大会

講演情報(2016年2月29日付)

一般講演

リサイクル

2016年3月28日(月) 13:00 〜 17:00 第6会場 (東京大学)

司会:林直人(産総研), 和嶋隆昌(千葉大学), 伊藤真由美(北海道大学)

16:45 〜 17:00

[1614] 未利用排熱を利用したアルカリ溶融処理による高炉スラグからのハイドロカルマイト合成

金塚恭平1, 和嶋隆昌1 (1.千葉大学大学院工学研究科)

司会:伊藤真由美(北海道大学)

キーワード:高炉スラグ, 廃熱利用, アルカリ溶融, 炭酸ナトリウム, ハイドロカルマイト

本研究では、鉄鋼生産の際に副産される高炉スラグに未利用排熱を用いてアルカリ溶融処理を施し、陰イオン交換能を有するハイドロカルマイトの合成を試みた。鉄鋼生産において、粗鋼を生産する際に原料鉱石中の不純物や副原料の石灰に起因する大量の高炉スラグが副次生産されている。スラグの使用用途は土木建設業界に絞られており、需要は非常に不安定であるため新たな利用用途が求められている。一方で、高炉スラグは1500℃の溶融状態で発生するが、スラグを強制冷却するためこの熱は未利用のまま排出されている。そこで、1500℃の高温の高炉スラグにアルカリ溶融剤を添加するこ とでアルカリ溶融処理を施し、その溶融処理物から陰イオン交換体であるハイドロカルマイトの合成を試みた。実験方法は、高炉スラグと炭酸ナトリウムの混合物を電気炉で1500 度で30分間加熱することで溶融処理を行った。溶融処理を施した試料は、蒸留水中にアルミン酸ナトリウムとともに添加し、振盪することで合成を行った。合成後に、懸濁液を濾過・乾燥させ個体物を回収した。回収した試料について陰イオン除去実験を行った。

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