新材料

[1702] ソリューションプラズマによるZnバルク材料からのZnOナノ粒子の合成

^○根本心平¹, ワッタナパニットアンヤラット^1,2, 齋藤永宏^1,2,3,4 (1.名古屋大学大学院 工学研究科, 2.名古屋大学 未来社会創造機構, 3.名古屋大学 グリーンモビリティ連携研究センター, 4.日本科学技術振興財団（JST）-CREST)

司会:佐々木秀顕（(東京大学)

キーワード：ソリューションプラズマ, ナノ粒子, 酸化亜鉛, 結晶

酸化亜鉛（ZnO）ナノ粒子は、光学材料や電子材料として、太陽電池、薄膜パネルなど様々な分野での応用を期待され、多くの研究が行われている。ナノ粒子の結晶性は物性に影響を及ぼし材料としての特性を決定するため重要な要素であるが、既存のZnOナノ粒子合成法では、原子配置の制御と粒子径の減少を同時に達成することは一つの課題であった。 本研究では、高結晶性を持つZnOナノ粒子の合成に、ソリューションプラズマと呼ばれる材料合成法を適用した。ソリューションプラズマは液中に発生するプラズマを材料合成に用いる方法であり、これまでナノ粒子や炭素材料の合成に用いられてきた。この方法では、プラズマ部から供給される活性種や電位差を材料合成に利用しており、従来の溶液反応とは異なる反応を利用することで、特異的な化学反応とそれを用いた材料合成を期待できる。今回は電極に亜鉛を用いて、電極に由来するナノ粒子を合成することで、電極が持つ結晶構造を保ったZnOナノ粒子の合成を行った。実際に合成したZnOナノ粒子は、ZnOが持つ結晶面をまんべんなく持ち、粒子径10~60 nmであった。