一般社団法人資源・素材学会 平成28(2016)年度 春季大会

講演情報(2016年2月29日付)

一般講演

湿式素材プロセッシング

2016年3月28日(月) 13:00 〜 16:45 第7会場 (東京大学)

司会:大石哲雄(産総研), 大上悟(九州大学), 竹田修(東北大学)

15:30 〜 15:45

[1712] Mg(HMDS)2を溶解させた電解液中におけるMg金属の電析挙動

齋藤愛実1, 東友東2, 八木俊介1, 市坪哲2, 松原英一郎2 (1.大阪府立大学 ナノ科学・材料研究センター, 2.京都大学 工学研究科 材料工学専攻)

司会:竹田修(東北大学)

キーワード:Mg蓄電池, 電析, 電解液, 電位窓

高い起電力と高容量を実現する電池系としてマグネシウム蓄電池が注目されている。マグネシウムの標準電極電位は大気中で扱える金属で最も低く、高起電力の電池を実現するために有利である。資源量も豊富で安価であり、リチウム金属と比較してデンドライト析出しないため短絡や電極剥離の危険性がなく、マグネシウム金属をそのまま負極に用いることができるため、高容量を実現できる。しかしながら、マグネシウムイオンは2価の陽イオンであるため1価のイオンと比べて静電的相互作用が大きく、正極活物質中での拡散が遅い問題がある。また、マグネシウムは高い還元性を示し、電解液と反応して表面に不動態膜を形成しやすい。そのため常温でマグネシウムを可逆的に析出・溶解をさせることは困難であり、マグネシウム電池用電解液はあまり報告されていない。AurbachらによってGrignard試薬を用いた電解液が報告されているが、電解液中に多量のハロゲン化物イオンを含んでいるため、集電体の腐食や正極活物質の劣化が懸念される。そこで本研究では、マグネシウム塩として組成にハロゲン化物や酸素を含まないMg(HMDS)2に着目した。これをグライム系溶媒に溶解させ電気化学測定を行った結果、マグネシウムの可逆的な析出・溶解反応が見られた。また、塩化物を加えることにより、集電体の腐食の問題は残るものの、電解液の安定性の向上が認められた。

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