一般社団法人資源・素材学会 平成28(2016)年度 春季大会

講演情報(2016年2月29日付)

一般講演

資源開発技術

2016年3月30日(水) 09:15 〜 15:30 第5会場 (東京大学)

司会:武川順一(京都大学), 羽柴公博(東京大学), 児玉淳一(北海道大学), 笹岡孝司(九州大学)

09:45 〜 10:00

[3502] インドネシアの露天掘り石炭鉱山における石炭灰を適用した植栽基盤の浸食特性に関する検討

緒方俊太1, 松本親樹1, 島田英樹1, 笹岡孝司1, 一ノ瀬政友2, 濱中晃弘3 (1.九州大学, 2.都市基盤・環境・資源センター, 3.室蘭工業大学)

司会:武川順一(京都大学)

キーワード:石炭灰, 植栽基盤, 土壌侵食, 室内人工降雨試験

近年、経済成長の著しいインドネシアでは、重要なエネルギー源として石炭の利用が推進されている。その結果、石炭火力発電所が増設されており、石炭の一次エネルギーに占める割合は30%を超えると予想されている。しかしながら、発電所の増設に伴い、産業廃棄物である石炭灰の大量処分が課題となっている。このために、インドネシアでは、石炭灰の約80%がセメント原料として再利用されてきたが、今後も石炭灰の発生量が増大することを考慮すれば、これに加えた新たな用途を検討する必要がある。既往の研究より、石炭灰が持つ保水性、透水性およびアルカリ性などの特性を利用して、露天掘り石炭鉱山の採掘跡地の植栽基盤として埋め戻しを行うことが検討されている。しかしながら、インドネシアの露天掘り石炭鉱山では、激しい降雨による土壌浸食問題が深刻化していることから、石炭灰を植栽基盤へ適用した際の土壌侵食特性を評価する必要がある。そこで本研究では、室内人工降雨試験により、各種石炭灰を適用した模擬土壌の浸食特性の評価を行った。その結果、石炭灰の土性により侵食特性が異なることが明らかとなり、石炭灰の種類に応じた適用が必要であると示された。

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