一般社団法人資源・素材学会 平成28(2016)年度 春季大会

講演情報(2016年2月29日付)

一般講演

資源開発技術

2016年3月30日(水) 09:15 〜 15:30 第5会場 (東京大学)

司会:武川順一(京都大学), 羽柴公博(東京大学), 児玉淳一(北海道大学), 笹岡孝司(九州大学)

10:45 〜 11:00

[3505] 海洋底資源開発における無機系シーリング材の海洋底への履工に伴う地形被覆性に関する検討

坂本聖一1, 島田英樹1, 笹岡孝司1, 松本親樹1, 高橋恵輔2, 一ノ瀬政友3 (1.九州大学, 2.宇部興産株式会社, 3.都市基盤・環境・資源センター)

司会:羽柴公博(東京大学)

キーワード:海洋底資源, 資源開発, 被覆性, 追従性, シーリング材

近年、深海底において多量の鉱物資源を含有する海底熱水鉱床の発見により、世界各国で海洋底資源の探査や回収に向けた技術開発が行われてきている。日本においても、周辺深海域に有用鉱物を多量に含んだ海底熱水鉱床が発見され、新たな資源供給源として有力視されている。しかしながら、海底資源開発における具体的な法整備は整えられておらず、周辺生態系への影響を考慮すると、より低負荷かつ慎重な資源開発が求められている。既往の研究では、実海底面での水圧条件下において良好な被覆性、硬化性を有する無機系シーリング材が開発され、このシーリング材を用いて予め鉱区を被覆することにより、採掘に伴う海洋底堆積物の飛散に起因する環境擾乱を抑制する方法が提案された。しかしながら、実際の採掘現場では海底土壌の粒度や海水温、酸性条件の違いにより、シーリング材の被覆性や硬化性に影響が出ることが予想される。そこで本研究では、海底土壌の粒度に着目し、粒度が各種試験におけるシーリング材の被覆性に与える影響に関して検討を行った。その結果、土壌粒度による被覆性への影響が認められたため、現場に応じたシーリング材の選定が必要であると示された。

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