13:50 〜 14:20
[1111] 武甲山における残壁挙動のモニタリング
司会: 金子勝比古(幌延地圏環境研究所)
キーワード:武甲山、露天採掘、残壁管理、長大残壁、モニタリング
武甲山残壁ではその管理のために、残壁表面にAPS(光波距離計)、GPS(全地球測位システム)を設置し、残壁管理道路における定期的な水準測量、残壁内に設置された挿入式傾斜計、亀裂変位計、アンカー荷重計等による力学的挙動の計測と、間隙水圧計、水位計による水理学的なモニタリングを行っている。1994年以降、APSによる残壁の変位(斜距離変化)を長期に渡り観測しており、観測開始当初は残壁設計時に実施したFEM解析結果と一致する挙動が観測されていた。しかし、2007年の台風時に残壁の一部でそれまでとは異なる変位が認められ、それ以降、同区域おいて長期的な変形が観測された。これを機に水位等の計測強化を行い、残壁内に水抜きを兼ねた調査坑道を掘さくし,気象条件に左右されない岩盤内で精度の高い計測を行っている。本報告では,これら各種観測結果を残壁挙動の解析、安定化対策工事案作成及び効果の把握に活用していることを報告する。
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