資源・素材2016(盛岡)

講演情報(2016年8月18日付)

企画講演

グリーンアジアのための国際資源人材育成戦略

2016年9月13日(火) 09:30 〜 15:50 第3会場 (銀河ホール)

司会: 川村洋平(秋田大学), 児玉淳一(北海道大学), 島田英樹(九州大学), 沖部奈緒子(九州大学)

15:20 〜 15:30

[1314] 中温条件下における亜ヒ酸の微生物学的酸化・不動化に関する研究

惠良祐太, 平島剛, 笹木圭子, 沖部奈緒子 (九州大学)

司会: 沖部奈緒子(九州大学)

キーワード:ヒ素、亜ヒ酸、スコロダイト、ヒ素・鉄酸化微生物、製錬・鉱山廃液

スコロダイト(FeAsO4·2H2O)は安定な二次鉱物であり、低品位鉱床開発より生じる廃液中の亜ヒ酸(As(III))の理想的な不動化形態であると言える。本研究では、化学的スコロダイト生成が困難な低濃度領域(数千ppm As(III)模擬廃液)かつ中温条件下(35-45˚C)において、微生物学的なAs(III)酸化・不動化を試みた。実験は、①As(III)酸化過程と②Fe(II)酸化+沈殿生成過程とした。①では、As酸化菌により35˚C においてAs(III) 1000 ppmが全て酸化された。その後Fe酸化菌を植菌し②に移行した。②において、初期As(III)/Fe(II)モル比1.3、2.6の系では一部のAs(V)が非晶質の鉄ヒ素化合物としてFe(III)と共沈した。一方、初期As(III)/Fe(II)モル比0.65で温度を45˚Cとした系においては、51%のAsがスコロダイトとして不動化された。以上より、中温条件下において微生物学的スコロダイト生成は可能であり、最適化のために初期As(III)/Fe(II)モル比が重要な因子であることを示した。(若手ポスターに発表)

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