13:00 〜 13:20
[1405] 石炭灰含有微量有害元素の溶出とその抑制
司会: 坂本靖英(産総研)
キーワード:石炭灰、微量有害元素、溶出、固定化、養生処理
石炭の燃え殻として発生する石炭灰は,ホウ素,フッ素,クロム,ヒ素などの微量有害元素を含有しているものが多い.石炭灰は回収後,建設材への再利用もしくは埋立廃棄処分されるが,屋外で雨など多量の水に接触することで含有有害元素の一部が溶出する場合がある.石炭灰からの有害元素の溶出対策として,薬剤添加による不溶化や酸洗浄による除去といった方法が提案されているが,コスト面や廃液処理などの問題が懸念されている.我々のグループでは,水をはじめとするいくつかの溶媒を用いた溶出試験を行い,石炭灰からの有害元素の溶出を検討するとともに,石炭灰に少量の水(含水率30%程度)を添加後一定期間静置する「養生」のプロセスを施すことで,有害元素溶出量を低減できることを見出してきた.この養生による溶出抑制効果は程度の違いはあるものの多くの石炭灰で認められたが,一部の石炭灰では養生により逆に溶出が促進されるものもあった.養生による溶出抑制のメカニズムについては,XRD解析等の結果より二次鉱物形成に伴う結晶内への固定化によるものと推測されるが,さらに詳細な検討が必要である.
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