土壌と廃棄物を考える

[1409] 不法投棄現場地下水中の1,4-ジオキサンの酸化分解

^○晴山渉¹, 高坂流聖⁴, 水島祐希², 緒方浩基³, 西田憲司³, 中澤廣¹ (1.岩手大学理工学部, 2.岩手大学大学院工学研究科, 3.株式会社 大林組, 4.岩手大学工学部)

司会: 中村謙吾(東北大学)

キーワード：促進酸化、過硫酸、1,4-ジオキサン、不法投棄

1,4-ジオキサンは、生分解性が低く、土壌等への吸着性も低いため、自然界中に排出されると低減化されにくい。1,4-ジオキサンで汚染された地下水の処理方法には、地下水揚水法による抽出処理が行われている現場もあるが、この手法だけでは十分に濃度が低減化しない現場も存在する。このような現場の浄化には、原位置における促進酸化法による分解処理が、有力な手法の一つであると考えられる。
そこで本研究では、1,4-ジオキサンにより汚染された地下水を不法投棄現場よりサンプリングし、過硫酸法による1,4-ジオキサンの分解実験を行った。その結果、蒸留水に1,4-ジオキサンを溶かしただけの純粋系においては1,4-ジオキサンの分解が進行するが、不法投棄現場地下水を用いた条件においては1,4-ジオキサンの分解が進行しないことが明らかとなった。本研究では、その阻害要因について検討を行った。