新しいPMG抽出法開発の最前線

[2603] 白金族金属分離のためのイオン液体抽出システム

^○久保田富生子, 執行英子, 後藤雅宏 (九州大学)

司会: 村松淳司(東北大学)

キーワード：イオン液体、レアメタル、白金族、分離、リサイクル

溶媒抽出法は、金属精錬に広く用いられ、レアメタルのリサイクル技術としても有用な手法の一つである。抽出法では、抽出剤の性能が分離効率の鍵を握るが、Pt(IV)を選択的に分離する抽出系はほとんどなく、Pd(II)との分離が課題となっている。近年従来の抽出溶媒の代替としてイオン液体が注目されている。疎水性のイオン液体を溶媒として用いることで、抽出剤の抽出分離能力が向上する例が報告されている。一方アニオン型の金属イオンに対しては、イオン液体自身が抽出能力を有し、なかでもイミダゾリウム型のイオン液体が、Pdに対してPt(IV)を選択的に抽出することが明らかとなった。本研究では、このようなイオン液体のPt(IV)およびPd(II)の抽出特性を明らかにし、抽出による酸溶液からのレアメタル分離回収への応用について検討を行った。