資源・素材2016(盛岡)

講演情報(2016年8月18日付)

企画講演

新しいPMG抽出法開発の最前線

2016年9月14日(水) 09:20 〜 12:00 第6会場 (22番講義室)

司会: 村松淳司(東北大学)

11:20 〜 12:00

[2604] アミノ基を有するイオン液体による白金族元素の水相からの選択的抽出

蟹江澄志, 馬粛, 村松淳司 (東北大学 多元物質科学研究所)

司会: 村松淳司(東北大学)

キーワード:イオン液体、白金族元素、抽出、ロジウム

白金族元素 (PGMs) は自動車触媒,電子材料等様々な用途に応用されている.しかしながら,PGMs はその希少性,資源の偏在性から枯渇問題に直面しており,代替材料やリサイクル等,資源の確保が不可欠である.その市場価値から,PGMs はリサイクルによる資源確保が行われており,その中でも塩酸系の溶媒抽出法を中心としたリサイクルプロセスが広く行われている.しかし,溶媒抽出法は低金属選択性や有機溶媒を大量に使うことによる環境への負荷といった点が問題となっている.そこで,近年イオン液体を用いた溶媒抽出法が注目を集めている.本研究では,溶媒兼抽出剤としてアミノ基を修飾した疎水性イオン液体をデザイン・合成し,白金族元素の抽出能を評価した.その結果,合成したイオン液体はPt, Pd に対し高い選択性および抽出特性を示した.さらには,抽出困難な Rh を最大で約 70% と高い抽出能を示した.逆抽出によりイオン液体相から PGMs を回収することも示され,逆抽出条件を変えることで選択的な分離も可能であることが示唆された.PGMs の抽出媒体としての応用が期待できる.

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