銅鉱石中の不純物除去に寄与する粉体精製技術

[2707] Separation of arsenic from alkaline solutions by hydrometallurgical methods

^○尾形剛志, 成田弘一, 大石哲雄, 田中幹也, 大井健太 (国立研究開発法人　産業技術総合研究所)

司会: 松岡光昭(早稲田大学)

Keywords:ヒ素、有害物質除去、資源回収

銅鉱石中に含まれるヒ素の化学的手法による除去には，鉱石からのヒ素浸出工程および浸出液からのヒ素回収工程が必要となる．前者の工程については，これまでに様々な方法が検討されており，その中でアルカリ浸出はヒ素を可溶性塩として選択的に浸出することができ，また，主要元素である銅を硫化物として回収できるため銅鉱石中に含まれるヒ素の浸出法として有用であると考えられる．しかしながらアルカリ浸出液からのヒ素の回収率は十分な値とは言えないため，基礎的知見に基づいた詳細な分離回収挙動の把握が必要である．一方で，水溶液中からのヒ素の分離技術については多くの研究がなされているが，アルカリ性域におけるヒ素の分離に関する知見は極めて乏しいのが現状である．本研究では，アルカリ溶液中からの分離挙動を調べることで，銅鉱石中からのヒ素の湿式分離回収技術の適用可能性を検討する．