最近の石炭等エネルギーの開発・利用の動向

[3401] 小規模UCG模型試験による塊炭と圧密した粉炭の燃焼・ガス化特性の比較

^○児玉淳一¹, 立川多久登¹, 大島徹平¹, 菅原隆之¹, 板倉賢一², 濱中晃弘², 出口剛太³ (1.北海道大学, 2.室蘭工業大学, 3.地下資源イノベーションネットワーク)

司会: 笹岡孝司(九州大学)

キーワード：UCG、燃焼、ガス化、塊炭、粉炭

筆者らは，寸法が約350cm×約90cm×約55cmの人工炭層を用いた大規模模型試験を実施し，石炭の地下ガス化プロジェクトの実証に向けた基礎検討を行ってきている。平成26年度には，燃焼・ガス化炉内に敷き詰めた粉炭を圧密することにより人工炭層を作製し，リンキング方式と同軸方式の燃焼・ガス化特性について検討した。しかし，圧密した粉炭の性状は実際の炭層と異なるため，試験結果の汎用性が懸念される。このため平成27年度には，露天掘り炭鉱から切り出したブロック状の塊炭を燃焼・ガス化炉に設置し，塊炭間の隙間を粉炭等で充填することにより人工炭層を作製した，適切な大きさの塊炭の確保は容易ではない。このような状況を鑑みると，圧密した粉炭と塊炭の燃焼・ガス化特性の類似点と相違点を把握し，粉炭から得られた結果の適用範囲を明確にしたうえで，圧密した粉炭を用いて検討を進めるのも一つの方策と考えられる。本稿では，塊炭と圧密した粉炭を用いて，直径約30cm，長さ約37cmのペール缶内で小規模UCG模型実験を実施し，両者の燃焼・ガス化特性について比較検討した結果について述べる。