資源・素材2016(盛岡)

講演情報(2016年8月18日付)

若手ポスター発表【コアタイム】

環境

2016年9月13日(火) 16:00 〜 17:30 第3会場 (銀河ホール)

16:00 〜 17:30

[PY-28] 酒石酸鉄錯体を用いたクロロメタン類の光分解法の開発

三橋実季1, 中澤廣2, 晴山渉2 (1.岩手大学大学院 工学研究科, 2.岩手大学 理工学部)

キーワード:地下水・土壌汚染、クロロメタン類、光分解、廃棄物有効利用

有機塩素化合物の分解方法の一つに酒石酸鉄錯体を用いた光分解法がある。この方法は、酒石酸鉄錯体を光照射させることで活性酸素を生成し、有機塩素化合物を酸化分解する方法である。酒石酸試薬は、環境浄化に用いるには高価であるため、ヤマブドウジュース、ワインの製造工程から発生する廃棄物に含まれる酒石酸を酒石酸の供給源として用いる方法を検討している。前報において、ヤマブドウ果汁残渣・ワイン残渣を添加することで、酒石酸試薬には分解速度は劣るがクロロエチレン類の光分解を促進できることがわかっている。また、クロロメタン類の光分解において酒石酸試薬を用いた条件ではジクロロメタンとクロロホルム、ワイン残渣を用いた条件では四塩化炭素が分解し、試薬と廃棄物を用いた場合に分解する物質が異なるということを明らかにした。 本研究では、酒石酸含有廃棄物を用いた条件で四塩化炭素を分解するメカニズムを検討するために、様々な酒石酸の供給条件下におけるクロロメタン類の光分解実験を行い、酒石酸濃度の影響、ヤマブドウ果汁残渣の影響等を評価した。その結果、酒石酸濃度はクロロメタン類の光分解に大きな影響を与えることがわかった。

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