資源・素材2016(盛岡)

講演情報(2016年8月18日付)

若手ポスター発表【コアタイム】

環境

2016年9月13日(火) 16:00 〜 17:30 第3会場 (銀河ホール)

16:00 〜 17:30

[PY-34] ヘマタイト焼結タブレット上でのスコロダイト結晶の生成メカニズム

石井駿介1, 飯塚淳2, 柴田悦郎2, 中村崇2 (1.東北大学大学院環境科学研究科, 2.東北大学多元物質科学研究所)

キーワード:スコロダイト、ヒ素、ヘマタイト

非鉄製錬工程で発生する残渣中のヒ素(As)の安定固定のため推奨される手法の一つとして、結晶性の高いスコロダイト粒子の合成がある。
著者らは、ヒ酸(V)含有の硫酸鉄(II)溶液中にヘマタイト(Fe2O3)粉末を添加することで、ファセット状スコロダイト結晶を合成する手法を開発した。スコロダイト結晶の形成前には、Fe(II)とAs(V)で構成されたヒ酸鉄のゲル状前駆体が生成し、Fe(III)の供給によってファセット状スコロダイト結晶に転換すると考えられている。しかし、反応中の前駆体の生成ならびに結晶成長のメカニズムの詳細は明らかでない。
本研究では、ゲル状前駆体の生成メカニズムとスコロダイト結晶への転換を、95℃のヒ酸(V)含有の硫酸鉄(II)の溶液中に浸漬させたヘマタイト焼結タブレットを用いて調査した。反応後のタブレット表面の分析と観察は、XRD、ラマン分光法、レーザー顕微鏡、SEM-EDXを用いて行った。その結果、反応初期にゲル状前駆体がタブレット表面を覆うように生成し、その後、結晶核が粒界に優先的に現れ、核がステップ構造を形成しながらスコロダイト結晶へ成長する様子が観察された。スコロダイト粒子の最大サイズは約30 µmであり、スコロダイト粒子の数は、反応時間と共に増加し、成長した粒子は近くの粒子と凝集し始めていた。

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