リサイクル

[PY-43] DEMシミュレーションによるビーズミルの媒体分離性能評価および機構解明

^○久富渉生¹, 福井将¹, 松岡光昭², 所千晴², 綱澤有輝³, 岩本玄徳⁴, 関根靖由⁴ (1.早稲田大学院　創造理工学研究科, 2.早稲田大学　理工学術院, 3.国立研究開発法人 産業技術総合研究所, 4.日本コークス工業株式会社)

キーワード：DEMシミュレーション、ビーズミル、微粉砕

粉砕操作にはますます微粒化が求められているが、微粉砕機の1種であるビーズミルではビーズの小径化が進み、スラリーとの分離性能の確保が課題となっている。本研究では、スラリーの粉砕を行なう粉砕ロータと，粉砕されたスラリーとビーズを遠心分離する役割を持つ分離ロータから構成されているビーズミルを対象として、DEMシミュレーションを用いて粉砕機内のビーズの分離機構を解明すると共に、粉砕ロータの形状が分離性能に及ぼす影響を調査した。 実験結果と解析結果とを比較したところ、DEMシミュレーションで得られた分離ロータ内側領域に存在する粒子数と実際のビーズの流出数に相関が得られた。したがって、この分離ロータ内側領域に存在する粒子数をビーズ分離性能の評価指標とし、標準粉砕ロータに対してビーズに回転方向の加速を与える目的で改造された新規粉砕ロータとを比較した結果，新規粉砕ロータの方が優れた分離性能が得られる可能性が示唆された。その原因として、粉砕ロータがビーズに与える遠心方向の速度が増加するためではないかと考えられた。