一般社団法人資源・素材学会 平成29(2017)年度春季大会

講演情報(2017年2月23日付)

一般講演

湿式素材プロセッシング

2017年3月27日(月) 13:00 〜 13:30 第1会場 (6号館 3階 631講義室)

司会: 高崎康志(秋田大学)

13:00 〜 13:15

[1111-12-01] 光化学的手法による水中からの過レニウム酸イオンの高効率還元回収

堀 久男1、大津 貴史1 (1. 神奈川大学)

司会: 高崎康志(秋田大学)

キーワード:レニウム、回収、リサイクル、光反応、還元

レニウムは超耐熱合金等に使用されているレアメタルである。これは輝水鉛鉱の焙焼ガス中の酸化レニウム(VII)を過レニウム酸イオン(ReO4)として水中に捕集し、アンモニア水を添加後、再結晶やイオン交換樹脂、溶媒抽出等で回収し、水素還元することにより製造されている。しかしながらReO4の塩は全pH領域で水に易溶であるため、再結晶では回収率が低い。また、イオン交換樹脂や溶媒抽出では回収したReO4を樹脂や溶媒から分離・精製する工程が必要である。この状況は二次原料を用いた場合も変わらない。このためReO4を水中から簡易かつ高効率に回収できる方法の開発が望まれていた。我々は水中のReO4を光励起し、電子供与剤からの電子移動反応を起こしてReO3として沈殿分離するスキームを想定して実験を行ってきた。本研究では電子供与剤として2-プロパノールを用い、さらに反応系にあらかじめアセトンを加えた実験を行った。その結果、短時間でかつ高効率(~95%)に水中のレニウム成分を回収することに成功した。さらにこの方法によりモリブデンとの分離回収も可能であることを明らかにした。

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