14:25 〜 14:50
[1113-18-03] 三菱連続製銅法S炉内の熔体表面波と耐火物損耗解析
司会: 柴田悦郎(東北大学)
キーワード:三菱連続製銅法、S炉、表面波
三菱連続製銅法にて操業を行っている当社グループの3場所(直島製錬所、小名浜製錬(株)小名浜製錬所、PT Smelting社 グレシック製錬所)において、それらの操業に本質的な差が無いにも拘らず、S炉のバスライン下のレンガ損耗度合いに差があるという現象がみられた。その原因が、トップインジェクション方式の非浸漬ランスから銅精鉱、副原料及び酸素富化空気が吹き込まれる事により、S炉浴面に発生する定在波の固有振動モードの違いがレンガ浸食に差を及ぼすと考えられた。そこで、3場所のS炉熔体の流出周期を熔体出口のビデオ観察により測定し、浴面定在波の固有振動モードを求めた。更に、S炉を模した小型水槽に空気を吹き込む水理試験を実施し、各3場所の固有振動モードの定在波を再現し、バスラインの合成粘土の浸食量との関係を調査した。
その結果、実炉観察において損耗の大きい順(PTS>小名浜>直島)が、定在波の固有振動モードの違いによる波高の大きい順と合致する事が判明し、また水理試験でもこの関係が再現できる事を確認できた。
本知見を元にPTS社のS炉操業条件を調整し、その定在波を直島製錬所並みの固有振動モードとする対策を実施した。
その結果、実炉観察において損耗の大きい順(PTS>小名浜>直島)が、定在波の固有振動モードの違いによる波高の大きい順と合致する事が判明し、また水理試験でもこの関係が再現できる事を確認できた。
本知見を元にPTS社のS炉操業条件を調整し、その定在波を直島製錬所並みの固有振動モードとする対策を実施した。
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