一般社団法人資源・素材学会 平成29(2017)年度春季大会

講演情報(2017年2月23日付)

企画講演

銅原料中の不純物低減に寄与する粉体精製技術

2017年3月27日(月) 13:00 〜 17:00 第2会場 (6号館 3階 636講義室)

司会: 柴山敦(秋田大学),所千晴(早稲田大学)

13:20 〜 13:40

[1212-21-01] 鉱物単体分離状態評価におけるステレオロジカルバイアス補正技術の開発及び検証

上田 高生1、大木 達也1、古屋仲 茂樹1 (1. 国立研究開発法人産業技術総合研究所)

司会: 柴山敦(秋田大学)

キーワード:単体分離、ステレオロジカルバイアス、テクスチャ解析、数値解析

銅鉱石から含砒素銅鉱物を物理選別で除去するには、粉砕粒子の単体分離状態(1粒子1成分で構成された状態)に関する高精度な分析法の確立が重要である。現在は単体分離状態の評価に当たり、粉砕粒子の樹脂固結サンプルの研磨面分析による手法が一般的である。つまり、本来3次元的な特性である単体分離状態を2次元的に評価している。しかし、2次元的に求めた単体分離状態は、3次元的な実態と乖離していることが知られている。この誤差は原理上避けられないものでステレオロジカルバイアス(SB)と呼ばれている。これまでにいくつかのSB補正方法が提案されてきたが、多様な粒子への適応性が不十分なことから実用に至っていない。我々は独自のアプローチによる汎用的なSB補正技術の基礎を開発した。すなわち、①独自に開発した2成分系粒子群モデルの網羅的数値解析により2Dと3Dでの鉱物構造情報を関連付けたデータベースを作成し、②実測したサンプル断面の鉱物構造特性をテクスチャ解析して定量化し、③データベースから鉱物構造特性が最も近いケースのSBを内挿して予測するものである。開発した補正手法を人工鉱物のX線CT解析により実験検証した。

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