一般社団法人資源・素材学会 平成29(2017)年度春季大会

講演情報(2017年2月23日付)

一般講演

資源開発技術

2017年3月27日(月) 09:15 〜 11:30 第4会場 (6号館 2階 622講義室)

司会: 佐々木久郎(九州大学),武川順一(京都大学)

09:45 〜 10:00

[1401-09-03] EOMを用いたCSP gatherによるS波AVO解析についての基礎研究

田中 智章1、三ヶ田 均1、武川 順一1 (1. 京都大学)

司会: 佐々木久郎(九州大学)

キーワード:反射法地震探査、AVO解析、共通散乱点ギャザー、等価オフセットマイグレーション

石油や天然ガスといった地下資源のための物理探査において,反射法地震探査は広く用いられてきた手法であり,地下構造の可視化において大きな役割を果たしてきた。一方,近年では,地下構造を可視化するだけでなく,地下の物性値を定量的に推定することの重要性が高まっている。そこで今日の研究では,反射法地震探査において得られる水平方向受振記録を用いたEquivalent Offset Migration (EOM) を実行することで得られるCommon Scatter Point (CSP) gather を用いることで,CSP gatherのイベントに確認されるS波のAVO効果から地下の物性値についての情報を引き出すことを試みた。CSP gatherの情報をもとに,入射角と物性値を変数とした誤差関数を定義し,これを最小化することで地下構造の物性値を逆解析により求める。本手法の妥当性を検証するため,水平二層構造モデルから得られる人工データに対して本手法を適用した。得られた計算結果からは,提案した手法によって地下の密度と剛性率を正確に推定できることが示された。この結果から,本手法によって,地下の物性にまでせまることができる地下探査の可能性が示された。

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