一般社団法人資源・素材学会 平成29(2017)年度春季大会

講演情報(2017年2月23日付)

一般講演

資源開発技術

2017年3月27日(月) 09:15 〜 11:30 第4会場 (6号館 2階 622講義室)

司会: 佐々木久郎(九州大学),武川順一(京都大学)

10:15 〜 10:30

[1401-09-05] 小規模UCG模型実験による圧密した粉炭の固結温度の推定

立川 多久登1、児玉 淳一1、中 良介1、菅原 隆之1、板倉 賢一2、出口 剛太3、濱中 晃弘4 (1. 北海道大学、2. 室蘭工業大学、3. 特定非営利活動法人 地下資源イノベーションネットワーク、4. 九州大学)

司会: 佐々木久郎(九州大学)

キーワード:石炭、石炭地下ガス化

石炭地下ガス化模型実験では塊状の石炭を用いることが望ましいが、供試体の準備の簡便性のために圧密した粉炭が用いられることがある。筆者らは粉炭を用いた大型模型実験の妥当性を検証するために、小規模なUCG模型実験を実施し、 塊炭と圧密粉炭の燃焼・ガス化性能についての比較を行った。その結果、燃焼・ガス化のプロセスにおいて粉炭は固結し温度分布と生成ガスの発熱量は塊炭と類似の点が多々認められることが明らかとなった。このことは粉炭を用いた模型実験は有効であると示しているが、その有効性を明らかにするためには粉炭の固結プロセスを解明する必要がある。本実験では直径168mm、高さ210mmのペンキ缶内に粉炭を圧密した円柱状の供試体を用意し、ペンキ缶の側面から4~6本の熱電対をリンキング孔に沿って設置した。そしてリンキング方式による数回の燃焼実験を実施し、温度の計測と実験後の供試体切断面の観察から固結状況を確認し固結温度を推定した。その結果、固結温度は105~115℃の範囲内にあり、燃焼・ガス化の初期段階で粉炭の固結が生じていると判明した。熱応力による固結の可能性など、粉炭固結のメカニズムの解明が今後の課題である。

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