16:30 〜 16:45
[3311-24-13] 天然ディオプサイドの水溶液中でのリン吸着能の評価
司会: 和嶋隆昌(千葉大学)
キーワード:ディオプサイド、リン吸着
食品添加物や肥料として使われているリンは海などに排出され、赤潮など水質汚濁問題の原因物質の1つとなっている。また、リンは年々使用量が増加しており、枯渇の恐れがある。そのため、リンを回収し、再利用することが急務となっている。固相反応法等で合成したディオプサイド(Diopside;CaO・MgO・2SiO2)が、擬似体液中でリンと反応して表面にヒドロキシアパタイトを析出することが分かっている。そのためディオプサイドはリン吸着材として利用できる可能性がある。そこで、本研究では粉末X線回折により主成分がディオプサイドであることを確認した天然鉱物のリン吸着材としての応用の可能性を検討した。リン濃度100µmol/Lのリン酸溶液100mLに天然ディオプサイド粉末0.10gを混合し攪拌したところ、1時間後数%のリンを除去した。カルシウムを濃度1.00mmol/Lになるように添加し同様の実験を行ったところ、リン除去量は2倍以上に向上した。吸着実験後の残渣の粉末X線回折図形からはヒドロキシアパタイト等の結晶質物質は確認できなかった。これらの結果より、天然ディオプサイドから溶出したカルシウムや添加したカルシウムがリン酸溶液中のリンと反応し、非晶質のリン酸カルシウムを生成したと考える。
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