一般社団法人資源・素材学会 平成30(2018)年度春季大会

講演情報(2018年2月23日付 確定版)

企画講演

温暖化防止のためのCCS

2018年3月27日(火) 10:30 〜 11:55 第1会場 (3号館2F, 32号講義室)

司会:末包 哲也(東京工業大学)

10:55 〜 11:15

[1101-04-02] 酸素燃焼排CO2ガスがCO2注入井に与える影響

○田中 恒祐2,1、大川 浩一1、橋本 敬一郎2、加藤 貴宏1、菅原 勝康1 (1. 秋田大学、2. 一般財団法人石炭エネルギーセンター)

司会:末包 哲也(東京工業大学)

キーワード:地化学反応試験、酸素燃焼システム、CCS、耐CO2セメント、ケーシング鋼材

酸素燃焼発電技術は、微粉炭火力発電所から排出される排ガス中のCO2濃度を高め、CO2回収を効率的に行うための技術であるが、30ppmv程度のSO2ガスを含有する可能性がある。酸素燃焼排ガスを地中貯留する場合には、CO2が溶解した帯水層と接する注入井のセメントシールやケーシング鋼材の腐食による地中のCO2の漏出を防ぐ必要がある。本研究では、実証レベルの酸素燃焼システムから排出されるCO2ガスを想定し、30ppmvのSO2を含有するCO2ガスがセメント及びケーシング鋼材に与える影響について地化学反応試験を用いて検討した。
試験サンプルは、耐CO2セメントとJ55のケーシング鋼材を準備し、地下1000mの帯水層での反応を模擬した地化学反応試験を行い、反応前後の溶出や鉱物変化を分析した。用いるガスは、酸素燃焼排ガスを模擬したSO2混合ガスと純CO2ガス及び純N2ガスとした。
耐CO2セメントの試験では、溶液中のAlイオンおよびCaイオンの濃度変化をみると、SO2混合ガス及びCO2条件では、カルサイトの再溶解によるCaイオンの増加が、N2ガスでは、セメント内のカトーアイトの溶解によるAlイオンの増加が観られた。ケーシング鋼材の試験では、SO2混合ガスの試験でシデライトの析出が多く確認できた。

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