11:20 〜 11:50
[1801-05-05] 地熱環境におけるシリカバイオミネラリゼーションの分子機序と利用開発
司会:笹木 圭子(九州大学)
キーワード:シリカ、バイオミネラリゼーション、好熱性細菌、地熱環境、鉄飢餓
シリカは地球上で最も多く存在する元素でありながら、地球上で最も多く存在する微生物にとっては無用の長物であると思われてきた。ところが、地熱環境で形成されるシリカ沈殿であるシンターやシリカスケールなどは、好熱性微生物のバイオミネラリゼーションによって形成されていることが分かってきた。本講演では、微生物とシリカの相互作用を分子レベルで解明し、その結果から分かったシリカバイオミネラリゼーション形成機構とそれを利用した遺伝子ツールについて紹介する。
シリカスケールより分離した高度好熱菌Thermus thermophilusは、過飽和ケイ酸を加えた培養において、シリカ沈殿物を形成する。この際、本株はシリカ誘導性タンパク質(Sip)を生産する。SipはFe3+binding ABC transporterであると推測され、その発現は、過飽和シリカ存在下で形成される負に帯電したコロイドシリカに培地中の溶存鉄イオンが吸着し、引き起こされる鉄飢餓によって誘導される。また、細胞表層では静電気的相互作用によってシリカ凝集を促進したと推測されるタンパク質を同定し、さらに、Sip誘導を利用した新たなタンパク質発現ツールを構築した。
シリカスケールより分離した高度好熱菌Thermus thermophilusは、過飽和ケイ酸を加えた培養において、シリカ沈殿物を形成する。この際、本株はシリカ誘導性タンパク質(Sip)を生産する。SipはFe3+binding ABC transporterであると推測され、その発現は、過飽和シリカ存在下で形成される負に帯電したコロイドシリカに培地中の溶存鉄イオンが吸着し、引き起こされる鉄飢餓によって誘導される。また、細胞表層では静電気的相互作用によってシリカ凝集を促進したと推測されるタンパク質を同定し、さらに、Sip誘導を利用した新たなタンパク質発現ツールを構築した。
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