開発機械（1）

[PY-05] 推進工法を用いた上部半断面掘削工法の適用に伴う地山変形挙動に関する検討

○田中 雅弘¹、島田 英樹¹、船津 貴弘¹、笹岡 孝司¹、濵中 晃弘¹、松元 文彦²、森田 智²、一ノ瀬 政友³ (1. 九州大学、2. アルファシビルエンジニアリング、3. 都市基盤・環境・資源センター)

キーワード：推進工法、低土被り、上部半断面掘削工法

近年，都市部ではアンダーパスや地下人道通路をはじめとする矩形管渠を用いた地下空間の有効活用が進められている。さらに，近接構造物による制約や地形条件による制約などから，低土被り条件下への適用が要求されているが，低土被り条件下での矩形管渠の施工では，周辺地山への影響が大きいことが懸念されている。そこで，周辺地山への影響の低減が期待される，上部半断面掘削工法の適用が期待されている。上部半断面掘削工法は，我が国の山岳トンネルの掘削工法として，切羽の安定性保持や土被りが小さい土砂地山で地表面沈下を抑制するために適用されている。すなわち，推進工法においても，掘削断面を上下に分割することにより周辺地山への影響を低減することが期待されるため，低土被り条件下における大断面矩形推進工法への効果があると考えられる。しかしながら，上部半断面掘削工法の施工事例は少なく，同工法の周辺地山への影響について明らかにされていない。そこで本研究は，上部半断面掘削工法施工時における周辺地山の変形挙動について把握するために，三次元有限要素解析により種々検討を行った結果について報告する。