資源・素材2018(福岡)

講演情報(2018年7月31日付 確定版)

若手ポスター発表

鉱物処理(1)

2018年9月11日(火) 13:15 〜 14:15 ポスター会場 (A棟 1階 A14・A15講義室)

13:15 〜 14:15

[PY-19] 硫砒銅鉱バイオリーチングにおける活性炭触媒の影響

○小山 恵史1、三木 一1、笹木 圭子1、沖部 奈緒子1 (1. 九州大学)

キーワード:銅、砒素、硫砒銅鉱、バイオリーチング、活性炭

近年、銅(Cu)鉱床低品位化に伴う銅鉱石中のヒ素(As)含有割合の増加が問題となっており、As含有銅鉱物からのCu回収技術開発は急務である。硫砒銅鉱(Cu3AsS4)を代表とする一次硫化銅鉱は難溶解性であり、バイオリーチングは経済性・環境面においてその有効性が期待できる。しかし、低温(30~45ºC)条件下における硫砒銅鉱のバイオリーチングでは依然としてCu浸出速度は遅く、反応を加速する触媒が必要である。そこで本研究では、電子仲介媒体となる活性炭が硫砒銅鉱のバイオリーチングに及ぼす影響を評価した。活性炭無添加における45ºCでのバイオリーチングでは、60日後の最終Cu浸出率が36%、最大ヒ素不動化量が3.1 mMに留まったが、0.2% (w/v)活性炭存在下ではCu浸出率が52%に向上し、一時7.0 mM (day 40) のAsを不動化した。しかし、一時不動化したAsの再溶出が確認され、固体残渣観察により硫砒銅鉱表面に一時生成したヒ酸鉄が溶解していることが判明した。上記の結果がもたらされたメカニズムを解明するため、バイオリーチングの溶液分析、固体残渣分析に加え、電気化学分析、分子生物学分析、反応速度論などを複合的に考察した。

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