資源・素材2018(福岡)

講演情報(2018年7月31日付 確定版)

若手ポスター発表

高温素材プロセッシング(1)

2018年9月11日(火) 13:15 〜 14:15 ポスター会場 (A棟 1階 A14・A15講義室)

13:15 〜 14:15

[PY-75] 1523Kにおけるマグネタイトと銅鉄マットの相互溶解度およびマグネタイトの析出機構

○富永 高規1、山口 勉功2 (1. 早稲田大学大学院、2. 早稲田大学)

キーワード:銅製錬、スラグ、マグネタイト、銅鉄マット、相互溶解度

銅製錬では、銅マットの懸垂による銅のスラグロスを低減することが望まれている。銅のスラグロスの一因として、スラグ中にマグネタイト固相が析出することで、スラグの粘性が大きくなることが挙げられる。スラグ中のマグネタイト固相の挙動に関する知見は銅スラグを考えるうえで重要である。本研究では、はじめに自溶炉スラグを観察した。その結果、自溶炉スラグ中にマグネタイトが析出している現象と、スラグ中のマグネタイトとマットが隣接している様子が確認された。そこで、マグネタイトとマットが隣接する原因を明らかにする目的で、マグネタイトと銅鉄マットの反応性を調べた。試薬のFeS、Cu2S、Fe3O4をマグネシアるつぼに挿入し、るつぼを石英アンプル中に真空封入した。封入試料を1523Kで平衡させ、その後、急冷した。急冷組織をSEM-EDSで分析し、マグネタイトとマットの組成を決定した。銅品位の低いマットではマットとマグネタイトの相互溶解が観察された。一方、銅品位の高いマットへのマグネタイトの溶解度は認められなかった。これらの結果に基づき、自溶炉内のマグネタイトの析出機構を推測するとともにスラグ中でマグネタイトとマットが隣接している原因について考察した。

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