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[3201-06-06] CS2硫化法による酸化スカンジウムの直接硫化
司会:大石 哲雄(産業技術総合研究所)
キーワード:酸化スカンジウム、硫化スカンジウム、二硫化炭素、硫化
現在、希土類硫化物は熱電素材等として注目されている。希土類硫化物の中でも、LaやNdの硫化物はそれぞれの単体から合成するばかりではなく、CS2硫化法を用いて酸化物からの合成がなされている1) 。しかし、スカンジウムについては酸化物からの合成はもちろん、物性の研究の前例は非常に少ない。本研究ではCS2硫化法を用いて酸化スカンジウムSc2O3からの硫化スカンジウムSc2S3の合成を試みた。試料として0.25 gのSc2O3を反応管内に置き密閉した。反応温度まで真空昇温を行った。その後Ar雰囲気に置換し、CS2をArガスによりバブリングすることでCS2を管内へと輸送した。反応温度は1000 ~ 1200℃とし反応時間は1 ~ 3 hとした。得られた物質は黄色の粉末状の固体であった。X線回折による相同定の結果、低温または短時間の反応ではSc2O3、Sc2O2S、Sc2S3のピークが確認され、高温または長時間の反応ではSc2S3の回折ピークが確認された。また、ScSはどの試料についても未検出でそれぞれの試料の回折強度から本実験で想定する硫化反応は、反応時間よりも反応温度に強く依存して進行した。
1) M.Ohta. et.al J.Alloy and Compounds 374 (2004) 112-115
1) M.Ohta. et.al J.Alloy and Compounds 374 (2004) 112-115
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