日本鉱業振興会調査研究委員会（やろう会）企画－鉱山開発・岩盤工学に関する研究の最前線－

[3301-05-05] 巨視き裂を含む火成岩の透水係数に及ぼす微細な鉱物粒子の集積の影響

○奈良 禎太¹ (1. 京都大学)

司会:佐藤 晃(熊本大学)

キーワード：火成岩、透水係数、巨視き裂

岩石・岩盤内には通常、き裂や空隙が多数含まれ、それらのネットワークが流体の移動経路となる。放射性廃棄物処分やシェールガス開発のような岩盤工学に関するプロジェクトを考える場合、岩盤の透水特性に関する情報は重要であり、特にき裂や空隙が及ぼす影響に関する知見を集積することの重要性は、極めて高いと言える。岩盤内のき裂・空隙に鉱物粒子が充填されている場合が多々認められるが、透水係数がどのようになるかについては十分に調べられていなかった。本研究では、火成岩を対象として、微細な鉱物粒子が集積してき裂が充填された場合、透水係数がどのように変化するかを調べた。特に、透水係数が低下することや、その低下がき裂内に集積する微細な鉱物の性質に影響を受けることを報告する。