資源探査に関する研究の動向と大規模データプロセッシング（2）

[3404-06-03] ウォータージェット用高圧ホースの変形特性に及ぼす内圧および環境温度の影響

○木崎 彰久¹、伊藤 光平¹、今井 忠男¹ (1. 秋田大学)

司会:桑谷 立(JAMSTEC)

キーワード：高圧水ホース、ウォータージェット、スケール除去

海底熱水鉱床に設置された配管あるいは坑井内壁面等に析出した温泉・地熱スケール中には有用鉱物が含まれる場合があり，これらを安価に効率良く採取することができれば新たな資源探査・開発につながる可能性がある。スケール採取方法としては，ドリルビットを用いた機械的な掘削，薬品により溶解させて採取する方法，高圧ウォータージェットを用いて採取する方法などが挙げられる。これらのうちウォータージェットを用いる方法は，高圧水中環境や曲がり管などへの対応が可能である上に，水のみを用いることから環境負荷が小さいことが特長である。スケール資源を効率的に採取するためのウォータージェット装置を設計するためには，ノズルに高圧水を供給するために用いられる高圧ホースの変形特性に関する知見が重要である。すなわち，鋼製のドリルパイプと異なり高圧ホースは伸縮性・可撓性が高く，配管内ホース通過性の予測ならびに坑井内でのノズル位置予測を行うために高圧ホースの引張ならびに湾曲曲げ特性の情報が重要となる。本研究では，ウォータージェットを用いたスケール採取技術を開発するための基礎として，ホース内圧ならびに環境温度を変化させた条件での高圧ホースの引張および湾曲曲げ試験を実施し，ホース内圧および環境温度がホースの伸び性ならびに湾曲曲げ性に及ぼす影響について実験的に評価を行った。また，得られた結果より海底に設置された配管あるいは坑井を想定した条件下での高圧ホースの変形性の予測を試みた。