製錬工程におけるリサイクル原料由来のマイナーエレメントの影響について

[1K0201-06-02] The current conditions of the recycling raw materials by the “O-SR process”.

○Ryo Kashiwaba¹, Tomoharu Kato¹ (1. Onahama Smelting & Refining CO.,LTD )

司会：中野 博昭（九州大学）、邑瀬 邦明（京都大学）

Keywords:recycling raw materials

三菱プロセスのS炉と反射炉-転炉プロセスを組み合わせたO-SRプロセスは2007年12月から操業を開始している。O-SRプロセスは銅精鉱処理だけでなく、多種多様な廃棄物や二次原料のリサイクル処理が可能な面で非常に優れている。反射炉では1993年から化石燃料の代替としてシュレッダーダスト(以下SD)を処理し、且つSDに含まれるメタルの回収を行っている。さらに、2013年から金、銀、白金族金属等を含有する廃電子基板（以下E-Scrap）の処理を開始し、貴金属の回収も行っている。しかしながら、E-Scrap等に含まれる金属Feは反射炉内熔体のマグネタイトを還元し炉床ビルドアップの抑制効果がある一方、還元性が過ぎることによって炉床の掘れ込みが進む等の問題があるため、原料に含まれる金属Feを磁選除去した原料（低Fe品）を反射炉で処理している。それに対して除去された原料(高Fe品)を転炉で処理することで、多種多様なリサイクル原料の処理に対応している。
本講演では、O-SRプロセスによるSD、E-Scrapの処理実績とリサイクル原料の処理に伴う反射炉内への影響及びその対策について報告する。