MMIJ 2019,Kyoto

Presentation information (2019/08/09 Ver.)

企画講演

現場担当者会議・日本メタル経済研究所エンジニアリングセッション(プロセス・素材分野)

Tue. Sep 24, 2019 10:30 AM - 12:00 PM Room-3 (Fl.1.,Build. C1. 191)

司会:柴田 悦郎(東北大学)

11:00 AM - 11:30 AM

[1K0304-06-02] Scale-up of reactive crystallization of metal hydroxide using computer fluid dynamics

○Kazuhiko Tsuchioka1, Kazuhide Hayashi1 (1. SUMITOMO METAL MINING CO., LTD.)

Keywords:Reactive crystallization, Scale-up, Particle size growth, Computer fluid dyanamics, Mixing tank

リチウムイオン電池(以下、LIB)の正極材料は一般的に、まずその前駆体として金属水酸化物を反応晶析で作製し、それをリチウム原料と混合して焼成することにより製造される。この前駆体の粒径は、LIBの性能に影響を与える基礎的かつ重要な物性である。
一方でこの前駆体の反応晶析では、粒径成長に影響を与える因子、およびそのスケールアップ特性が定量的に解明されていない部分が多い。このため、粒径を制御しつつ装置をスケールアップする際には、経験に基づく試行錯誤により、装置の設計や反応操作の調整を行う場合が多かった。
本研究では、撹拌型の晶析槽による前駆体のバッチ晶析を題材として、スケールアップ後の前駆体の粒径を予測することを目的とした。まず晶析の反応場(金属水酸化物の過飽和領域)を流体シミュレーションで可視化し、実験との対比によりその大きさを定量化した。さらに晶析による粒径成長機構(核発生、析出、凝集)に基づく物理モデルを構築し、このモデルに晶析反応場の大きさを代入して前駆体の粒径を計算するツールを開発した。このツールにより、槽スケール、原料供給速度、撹拌回転数を変えた場合の前駆体の粒径を予測できるようになった。

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