製錬工程における忌避不純物の分離・除去と活用

[1K0307-14-03] Rhenium recovery process at Toyo Factory

○Kai Nakamura¹, Shigeru Sasai¹, Masaru Takebayashi¹ (1. SUMITOMO METAL MINING CO., LTD.)

Keywords:Rhenium, Copper smelting

銅製錬において銅精鉱中に含有されるレニウムは製錬工程にて主に揮発性酸化物Re₂O₇として排ガスに分配され、硫酸製造工程の前工程であるガス洗浄工程にて循環液に捕集される。循環液の一部は廃酸処理工程へ抜き出し、レニウムは廃酸処理工程にて硫化水素ナトリウムにより他の重金属(Cu, As, Cd, Zn)と共に硫化物として沈殿回収され、通常この澱物は製錬工程へ繰り返すためReは濃縮されながら系内を循環している。レニウムは高融点、高強度、高耐食性等の特性を持ち、発電所、航空機のタービン用スーパーアロイの添加元素として、また石油精製系の改質触媒として使用されており、東予工場ではこれらの安定供給に資するためレニウムの回収を行っている。本報告では東予工場で実施している硫化澱物中にRe₂S₇として存在しているレニウムの回収工程の紹介および、各種改善事例を報告する。