製錬工程における忌避不純物の分離・除去と活用

[1K0307-14-05] Cadmium recovery process at Hachinohe Smelter

○Masashi - Tottori¹, Kazuhiko Nishina¹, Ushio Enomoto¹ (1. Hachinohe Smelting CO.,Ltd.)

Keywords:Cd, recovery, rectifying column, ISP, Imperial Smelting Process

八戸製錬所は、世界最大のImperial Smelting Process（ISP）方式の製錬所であり、年間112,000tの亜鉛と40,000tの鉛を製造している。原料はバルク鉱、亜鉛精鉱、鉛精鉱および粗酸化亜鉛や亜鉛滓等のリサイクル原料を使用しており、焼結工程または製団工程を経て熔鉱炉へ供用する。

原料に含まれるカドミウムは焼結機で揮発し、焼結機排ガスを処理する電気集塵機の煙灰として分離する。カドミウム工程において、その煙灰中のカドミウムを硫酸で抽出し、抽出液中の不純物を除去した後、亜鉛末で置換還元を行い、スポンジカドミウムとし、カドミウム精留塔へ供用して粗カドミウムを産出する。粗カドミウムは熔融した後、水酸化ナトリウムを添加して亜鉛を除去し、4Nのカドミウム地金を生産している。

本稿では八戸製錬所における一連のカドミウム回収プロセスについて報告する。