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[2K62101-07-02] 塩酸水溶液中の銅(II)クロロ錯体の分布と構造の決定と第一原理計算による検証
キーワード:銅(II)クロロ錯体、成分分析、紫外可視/X線吸収分光、第一原理計算
紫外可視吸収分光の成分分析と熱力学モデルのフィッティングにより、銅(II)クロロ錯体の安定度定数を求め、得られた分布を用いてX線吸収分光に応用し、個々の錯体のEXAFSスペクトルを得て、構造を決定した。得られた構造を第一原理計算により検証したところ、矛盾が確認された。錯体種の数の決定方法をはじめ成分分析法を再検証し、各工程での新しい判断基準を導入し、再解析を実施した。その結果、紫外可視吸収分光の解析では、銅(II)クロロ錯体は、[Cu(H2O)eq4(H2O)ax2]2+、[CuCl(H2O)eq4(H2O)ax]+、[CuCl2(H2O)x]0、[CuCl4]2−の4種類が確認された。再解析結果を用いてEXAFSスペクトルを解析して得られた構造は、第一原理計算結果と矛盾しないものであり、XANESスペクトルに反映されるCu(II)原子の電子軌道も合理的に説明できる。錯体の分布解析には、観察データの解析だけではなく、第一原理計算による検証を組み合わせることが重要であることが分かった。
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