鉱物処理

[2P0121-29-08] CFDによるパックトカラム浮選の挙動解析および浮選確率論の適用 (発表者：修士課程)

○簗瀬 公平¹、大和田 秀二¹ (1. 早稲田大学)

キーワード：パックトカラム浮選、流体解析、浮選確率論

通常のカラム浮選では，カラム内にて流体の循環・乱流が発生し，浮選の効率を低下させる原因の一つとなっている。パックトカラム浮選とは，カラム内にある種の構造体を導入することにより，流体の流れを制御し，浮選に最適な状況を作り出すことのできる可能性がある方法であるが，国内ではその研究がほとんど進展していない。

また浮選の処理速度を理論的に解析する試みとして，浮選確率論がある。これは新規の浮選手法の開発といった基礎研究の場面から浮選処理回路や浮選機設計等の実操業面にまで広く活用されている。ところがこの浮選の基礎，応用両面に活用されている浮選確率論は，単一気泡の浮選系を想定して発展されてきたという背景があり，集合的な浮選系への適用可能性の検証はほとんど行われていない。

本研究では，まずCFD(Computational Fluid Dynamics)によってパックトカラム浮選機内の挙動を解析した。そしてその結果を用いることで、衝突・付着・脱着確率のそれぞれの確率を算出し、パックトカラム浮選の効率を評価すると共に、浮選確率論の集合的な浮選系への適用を試みた。