4:00 PM - 5:00 PM
[2P0607-17-06] 3-F [Student presentation:Master's Course] Capture of carbon dioxide using steelmaking slags by wet semi-autogenous grinding system
Keywords:Semi-autogenous grinding, Steelmaking slag, CCSU
鉄鋼業界では近年、操業時のCO2排出量の削減が求められる一方、製鋼過程で発生する副産物である製鋼スラグの有効利用も望まれている。本研究では、CO2を通気した条件下で、転炉系製鋼スラグ試料を湿式ボールミルによって粉砕することで、CO2の固定化を検討した。飽和炭酸水にスラグ試料10.0 gを添加し、径10 mmのステンレスボール600 mlを粉砕媒体として300分間粉砕を行った。その際、流量240 ml/minでCO2をポットミル内部に通気した。粉砕後のスラグ残渣は75 µmで分級し、各粒度の残渣中無機炭素の測定および成分分析を行った。粒径1000~2360 µmあるいは106~500 µmの試料を粉砕した後、-75 µmに存在する残渣の割合はそれぞれ57 %あるいは100 %であった。この粒径1000~2360 µmの試料の残渣の組成分析を行った結果、-75 µmに存在する無機炭素の割合は98.1 %であり、残渣中無機炭素は低粒度側に分布することが確かめられた。また、この条件での通気したCO2の吸収率は0.72 %であった。さらに、X線回折装置によって106~500 µmの残渣の成分を同定した結果、カルサイトの強いピークが確認された。したがって、製鋼スラグを用いてCO2を固定化した場合に生成するCaCO3はカルサイトの微粒子であることが確かめられた。
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