(General session) Hydrometallurgy

[2201-07-01] Computational investigation on selective precipitation mechanisms of palladium(II) complexes with pyridine derivatives

○Tomoya Suzuki¹, Takeshi Kawasaki², Masashi Kaneko³, Fumiyuki Ito¹, Takeshi Ogata¹, Hirokazu Narita¹ (1. National Institute of Advanced Industrial Science and Technology (AIST), 2. Toho University, 3. Japan Atomic Energy Agency)

Chairman: Akihiro Kishimoto(KYOTO UNIVERSITY)

Keywords:Platinum group metals, Precipitation, computational chemistry

白金族金属の湿式製錬技術では、主に溶媒抽出法を用い、白金族イオンからパラジウムを分離する。逆抽出後は沈殿法により回収されるため、塩酸溶液中のパラジウムを選択的に沈殿できれば、パラジウム分離工程をコンパクトにできる。このような背景から、我々はパラジウムに選択的な沈殿剤の開発を行っている。これまでの検討から、オルトクロロピリジンを用いることで、パラジウム(II)と白金(IV)を含む塩酸溶液から選択的にパラジウムを沈殿できることを見出している。しかし、この選択性発現メカニズムについてはわかっていない。そこで本研究では、オルトクロロピリジンとピリジンの塩酸溶液からのパラジウムに関する沈殿性の違いを計算化学的手法により検討した。この沈殿反応の検討では、密度汎関数法に基づいて、ピリジン誘導体のパラジウムへの配位性、沈殿物の疎水性及び凝集性の反応エネルギーの比較を行った。